サ行
【債務不履行】

債務者が、その責めに帰すべき事由(故意、過失)によって、債務の本旨に従った履行をしないことをいう。履行期に遅れた履行遅滞、履行することができなくなった履行不能、および履行はしたが十分でなかった不完全履行の3つの態様がある。
【敷金】

主として建物の賃借人が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため賃貸人に交付する金銭をいう。敷金は契約が終了して、建物等を明け渡した後に、未払賃料等があればこれを控除したうえで返還される点に特徴がある。敷金返還請求権は建物等を明け渡したときに発生するから、賃借人の建物等の明渡しと同時履行の関係にない。また敷金には利息を付さないのが普通であり、建物等の所有権(賃貸人の地位)が移転したときは、新所有者に引き継がれる。
【私道負担】

不動産取引において、売買等の対象となる土地の一部に私道の敷地が含まれている場合に、この私道敷地部分を私道負担という。
【借地権】

建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権をいう。借地権者は地代支払い等の義務を負うが、借地借家法は土地賃借権の登記、または地上権の登記がなくても地上建物に登記があれば、借地権の対抗力を認め、その存続期間を定め、契約の更新を広くみとめ、さらに借地権の譲渡や借地転貸の場合の借地権設定者の承諾に代わる裁判所の許可や借地権者の建物買収請求権等の制度を設け借地権を強化した。借地権は、ひとつの財産権としての評価を受け、借地契約に当たっては、その割合の権利金が授受されることがある。
【重要事項の説明義務】

宅建業者は、宅地建物取引に際し、売買、交換もしくは貸借の相手方、もしくは代理を依頼した者、またはその媒介に係る取引の各当事者(以下「相手方等」という)に対して契約が成立するまでに、その者が取得し、または借りようとしている宅地建物に関する私法上、公法上の権利関係・取引条件等について書面(重要事項説明書)を交付して、宅地建物取引主任者から説明をさせなければならない。
【守秘義務】

宅建業者およびその使用人、その他の従業者は、正当な理由がなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならず、宅地建物取引業を営まなくなった後、またはその使用人等でなくなった後でも同様とされている。
【使用貸借】

借主が貸主から目的物を無償で借りて使用収益し、後にその目的物を貸主に返還する契約をいう。借主は契約に返還時期の定めがあるときはその時期に、その定めがないときは契約に定めた目的に従い使用収益を終えたとき等に、目的物を返還しなければならない。
【接道義務】

都市計画区域内において、建築物の敷地が建基法上の道路(自動車専用道路を除く)に2m以上接しなければならない
【セットバック】

一般的には建基法の制限による次のような場合をセットバックという。
(1)敷地前面道路の幅員が4m未満(いわゆる2項道路)の場合、その中心線から2m(ただし、道路の反対側ががけまたは川などの場合は道路の境界線から水平に4m)以上後退した線が道路の境界線とみなされ、敷地の一部を道路部分(セットバック部分)として負担する。

【2項道路の場合】

(2)壁面線が指定されている場合、建築物の壁またはこれに代わる柱、2m超の門・へいは壁面線を越えて建築できない。
(3)道路斜線制限により、中高層建築物の一部を後退して建築する(同法56条1項1号)
【先行登記】

不動産取引においては、所有権移転登記の申請手続きおよび目的物の引渡しという売主の債務と、売買代金の支払いという買主の債務とは同時履行の関係にあるのが原則であるが、金融機関が買主に融資する場合は担保を確保するため売主が最終代金を受け取る前に目的物の所有権移転登記等を金融機関から求められることがあり、これを先行登記と呼んでいる。
【専属専任媒介契約】

媒介契約の一類型で、専任媒介契約に自己発見取引の禁止の特約(依頼者は、媒介を依頼した宅建業者が探索した相手方以外の者と、売買または交換の契約を締結することができない旨の特約)を付した契約である。
媒介契約を締結した業者は、
(1)書面の交付義務、
(2)価額等について意見を述べる際の根拠明示義務
が課されているが、さらに専属専任媒介契約を締結した業者は、
(3)媒介契約の有効期間を3か月以内とすること、
(4)依頼者の申し出がないと期間の更新ができないこと
等のほか、
(5)1週間に1回以上業務の処理状況について報告すること、
(6)媒介契約の締結日から5日以内に指定流通機構に当該物件に関する情報を登録すること
などが義務づけられている。
【専任媒介契約】

依頼者が他の宅建業者に重ねて媒介や代理を依頼することを禁止するもので、媒介契約の一形式。専任媒介契約が締結されると、依頼者は他の業者への依頼が禁止されるが、宅建業者は他の業者から依頼書を横取りされることがないため、取引の相手方を積極的に見つける努力が期待でき、依頼者としても成約までの期間が短縮できるなどのメリットがある。
宅建業法では
(1)依頼者の利益が損なわれることのないよう、専任媒介契約の期間は3か月を超えることができないこと、依頼者の申し出によりこれを更新するときも更新のときから3か月を超えないこと、
(2)宅建業者は2週間に1回以上依頼者に業務の処理状況を報告すること、
(3)媒介契約締結の日から7日以内に指定流通機構に当該物件に関する情報を登録すること
などを義務づけている 
【底地】

借地権の付着している宅地における当該宅地の所有権をいう。